最近町中で「アルコールフリー」と書かれた化粧品をよく目にするようになりました。
いえ、アルコールだけではなく、無添加やオーガニックと表示されているものもかなり増えてきていますね。
そんな添加物ですが、自分で添加物をチェックしてお肌を守ろう!という風潮がありますが、実際には成分表示を見てもどれが添加物なの?と思われる方も少なくないはず。
今回は、そんな添加物についてご紹介していきたいと思います。
化粧品に含まれる添加物
食品や化粧品には、それを腐りにくくする防腐剤や水分と油分を馴染ませたりする界面活性剤などの添加物が入っています。
最近よく無添加化粧品と書かれた商品を見かけますが、そもそも、その添加物にはどんなものがあるのでしょうか?
ここでは、こんなにあるの?!と驚いた化粧品に含まれている添加物をご紹介します。
- メチルパラベン
- フェノキシエタノール
- サリチル酸
- コカミド
- 水酸化レシチン
- コポリマー
- アニスアルデヒド
- 赤202
- フェネチルアルコール
- オキシベンゾン
殺菌作用があり、防腐剤として化粧品に広く配合されています。
「アレルギーなどが出る可能性のある物質」としてのイメージが強いパラベンに代わりで、よく使われている防腐剤です。
防腐剤や抗アクネ剤、コンディショニング剤、フケ止め剤などの目的で配合される有機化合物です。
洗浄力や、泡を安定させる効果から洗顔料・シャンプーなどに配合される石油系界面活性剤です。
天然に広く存在するレシチンに水素を添加して安定化した、合成界面活性剤です。
2つ以上のモノマーからなる共重合体のことで、被膜形成剤や粘結剤などとして配合されています。
多くの化粧品の着色剤として配合されていますが、「生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い」が指摘されています。
石油から作られたタール系着色剤の一つで、皮膚障害やアレルギー、発がん性などが懸念されています。
天然にも広く存在し、バラの香りのする香料ですが、肌や目への刺激性を懸念されています。
UV-AからUV-Bまで幅広くカバーできる紫外線吸収剤ですが、皮膚炎やアレルギーを起こす可能性があると言われています。
少し調べてみただけで、こんなにたくさんの添加物が出てきました。
ちなみにオラクル化粧品にもエタノールが含まれていますが、それはこの後改めて見ていきましょう。
これらほとんどの添加物が大なり小なり、肌への影響を及ぼすと言われています。
キャリーオーバーって?
2001年より化粧品の全成分表示が義務付けられましたが、同時に原料の精製過程で添加されたり残留していたりする成分は表示しなくてもよい「キャリーオーバー」という仕組みが出来ました。
例えば、化粧品の原料を作る段階である添加物を添加していても、その原料の受け入れ先ブランドの製造工程で添加していなければ、その添加物は「キャリーオーバー成分」…すなわち表示しなくてもよい成分となり、通常成分表には掲載されません。
極端な話、無添加と謳っていても、成分を構成している原料には何が入っているか分からないということですね。
原料の産地や精製工程、キャリーオーバーに関する情報開示などから、見極めていく姿勢が必要となります。
実際に使われている量が微量でもキャリーオーバーになるならないには違いがあります。
この違いが難しいところなのですが原則として、添加物が使われているものが原型のまま入っていたり、視覚など感覚器官に訴えかけるような影響が残る場合は添加物としての表示義務があります。
しかし、加工の過程で使用されているものの、製造段階では使われておらず含まれる量が微量な場合=出来上がったものに対しての影響が少ないものはキャリーオーバーとして判断され表示されません。
化粧品にも含まれることも多い植物エキスが植物エキスになるまでに添加されている防腐剤などはキャリーオーバーとして考えられていることも多く、表示の義務がないため無添加化粧品として販売することもできてしまうのです。
オーガニックとアルコール
オーガニック化粧品としても有名なオラクル化粧品ですが、最初にも少し触れたように、ほぼすべての商品にエタノールが含まれているのです。
あれだけ原料にも製造過程にもこだわって作っているのに、アルコールフリーじゃないという事が気になったので少し調べてみました。
そもそもエタノールを化粧品に使う目的には、乳化作用、殺菌作用、防腐作用、清涼作用、
肌の引き締め作用、成分の溶解を助ける作用があります。
この中でオラクル化粧品がエタノールを使う一番の理由は、成分の溶解つまり、植物エキスの抽出をするためなのです。
梅酒に例えると分かりやすいですが、ホワイトリカーで梅を漬けることで梅のエキスが出てくるのと同じ仕組みです。
また、オラクル化粧品では、植物エキス抽出後のエタノールは、全て加熱処理しているそうです。
加熱することで、アルコール分はほぼ蒸発することになるので、オラクル化粧品の使用感には、アルコール特有のスーッとした感じが無いのかもしれませんね。
過去のフレグランスジャーナル社の発表では、「アルコールは配合量によりその主な働きや安全性の度合いが違います。
また、一緒に配合されている他の成分の影響も受けますので、一概にアルコールが入っているものをすべて刺激が強いなどと思うのは誤解です。」とはっきり書かれています。
それに加え、オラクル化粧品で使用されているエタノールは、化学的に合成されたものではなく、小麦やトウモロコシを発酵させてできた、植物性のアルコールなのです。
オラクル化粧品を利用した方の口コミで肌トラブルなどをほとんど目にしないのは、オラクル化粧品が誠実に、緻密な製造工程を経て作られているからに他ならないでしょう。
エタノールとは?
そもそもオラクル化粧品にも含まれている「エタノール」って何なのでしょうか?
エタノールは、別名エチルアルコールとも呼ばれていることから分かる通り、お酒にも含まれる成分です。
デンプンをアルコール発酵させたり、エチレンをもとに化学合成してつくられます。
エタノールは水で薄めることですぐれた殺菌作用をもち、インフルエンザウイルスなどの消毒にも大変効果的です。
また、蒸発しやすいので、家電をはじめとする水が苦手な機器の掃除に使われたり、水にも油にも溶けるという性質を利用して化粧品やスプレーなどにも使われるとても身近な成分でもあります。
アルコールフリーの商品なども増えてきている昨今ですが、実は、エタノールがイコール全ての肌に悪い訳ではないのです。
例えば、思春期のニキビに悩まされているという方にとっては、余分な皮脂を落とすことができるという意味で、エタノールが効果的な場合もあります。
また、エタノール配合の化粧水は比較的安価なため、スキンケアにあまりお金をかけられない若い世代にとってコストパフォーマンスにすぐれているというメリットもあります。
ただし、実際に使用してみて前より乾燥が気になった、ニキビができやすくなったということがあれば、肌質に合っていない場合があるので注意して下さい。
もちろん、アルコール自体が刺激の強いものになりますので、使用自体をおすすめしているわけではありません。
どのような化粧品でも自分に合う合わないをしっかりと見極めて使うことが出来れば、これまで以上に化粧品は皆さんを美しくしてくれることでしょう。
肌に良いものを選ぼう!
キャリーオーバーの存在を知っているのと知らないのとでは大きな差が出てきます。
無添加と言っていたのに、何故か肌がひりひりしたり、赤くなってしまったりとトラブルが起こるときにはキャリーオーバーが原因かもしれません。
キャリーオーバーとなって表示されていない添加物が含まれていない本当の無添加のものなのかどうか、は原料の生産者レベルまで調べないとわかりません。
そうした細かいところまで配慮されている本当の無添加商品を見極め選択していきましょう!